2024.03.04 13:17ツクシ2週間前にあった暖かい日のせいか、野外の植物たちはすっかり春気分ですね。理学部入口でツクシが生えているのを見つけました。昨年から始めたスギナの研究ですが、今年は実験室でツクシを生やせるか?ということにも挑戦してみたいと思っています。
2024.01.12 01:27ミカヅキゼニゴケ年末のコケ観察会に刺激されて、近所の公園で発見したミカヅキゼニゴケを採集しました。葉状体の先端にあるお椀状の構造は杯状体と呼ばれる無性生殖のための器官です。杯状体がきちんと丸く作られるゼニゴケと違い、丸が欠けた三日月状になることが種名の由来です。地中海から来た外来種だそうです。
2023.12.31 13:34猪八重渓谷12/27-29で宮崎の飫肥というところで開催されたコケ幹細胞研究会に参加してきました。飫肥には世界で唯一のコケ植物の研究所があり、3日目には参加者で猪八重渓谷へ赴きコケの観察会を行いました。山歩きは街中では出会えないコケが多くて楽しかったです。綺麗に撮れた写真を置いておきますが、中の人は分類学者ではないので種名は(?)をつけて見てください。そのうち研究室でも観察会をしたいなと思います。
2023.07.27 04:46トウゲシバ学生実験の準備で心の余裕がなく更新が滞っておりましたが、先月から小葉植物の1種であるトウゲシバを育て始めました。小葉植物はコケ植物とシダ植物の間で分岐した系統で、石炭のもとになったリンボク類も含まれます。小葉植物ではイヌカタヒバのゲノムが2011年に読まれていましたが、つい一昨日にトウゲシバの近縁種のゲノムが解読されたという報告がありました(Li et al., bioRxiv)。小葉植物は化石植物そっくりな見た目が興味深く、遺伝子の研究もできるようになるといいなと期待しています。
2023.05.18 01:14トクサ論文講読を行う授業で担当した学生がトクサ属(特にスギナ)に興味を持っていたことに影響を受けて、家の近くのお寺にあったトクサを観察してみました。トクサは通常枝分かれせず、葉も非常に退縮しているため、節のある棒のような形状をしています。今回観察した場所では先端が切除された個体についてはその下部にある節から複数の枝が出ている様子が観察されました(写真左)。スギナの小枝と同じく節の葉よりも下から発生していたので、同じような仕組みで発生は行われていると思われます。また未成熟な胞子嚢穂をつけている個体も見られました(写真右)。春先に胞子茎(ツクシ)を出すスギナとの生存戦略の違いというのも気になります。
2023.05.08 07:02幸運のキノコ?オフィスで育てているガジュマルの植木鉢から黄色いキノコが生えてきました。おそらく幸運のキノコとも呼ばれるコガネキヌカラカサタケと思われます。本来は熱帯のキノコらしくその点ではガジュマルと仲良くなれそうですね。いいことありますように。
2023.04.27 13:59シャジクモ実は今月から研究室の新たなモデル植物として藻類のシャジクモが仲間入りしました。シャジクモはゲノムが解読されていますが(Nishiyama et al., 2018)、実はそのサンプルは愛媛県で採取されています。みてみたい学生さんは遠慮なく声をかけてください。
2023.03.29 05:16ヒメツリガネゴケ胞子体当研究室において初めてのヒメツリガネゴケの胞子体を観察することができました。これでモデルコケ植物3種全ての生活環を追える体制が整ったことになります。将来的に種間の比較解析で面白い発見をできたらなと思います。
2023.03.06 07:16ゼニゴケ胞子体愛媛大学に移って1年。ようやく最初のゼニゴケ胞子体を収穫しました!これで当研究室でもゼニゴケを使った遺伝学的解析ができます。まさか経験のないナガサキツノゴケより後になるとは…
2023.03.02 01:47実りの季節最近暖かくなってきましたね。春は多くのコケ植物が胞子体をつける実りの季節です。大学周辺を歩くだけでも様々な種類が見つかりました。種の同定は自信がないので詳しい人がいたらぜひ教えてください。
2023.02.06 08:36ツノゴケ胞子体コケ植物は蘚類・苔類・ツノゴケ類の3種類に大きく分類されます。当研究室では昨秋からツノゴケ類のモデル植物であるナガサキツノゴケの培養も始めていたのですが、ついにツノゴケ類の特徴であるツノ(胞子体:写真矢印)の誘導もできるようになりました!とりあえずは学生実験の材料にするつもりですが、将来的には何かツノゴケを使った研究もしてみたいなと思っています。
2023.01.27 08:00コケと雪研究は基本的に実験室の中で行なっていますが、野外の植物を観察することは良い刺激になります。先日の寒波は松山にも雪を降らせましたが、翌朝うっすら残った雪の中に胞子体を伸ばしているコケを見つけました。コケは小さい分、ちょっとの雪でも映えますね。胞子体は多分まだ未成熟なのですが、とんがり帽子を被ったような形で可愛いかったです。